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専門学を野放しにした事が文明の致命傷

 近代の学問は、医学だけでなく、法律学でも、政治学、経済学、哲学でも、すべての学問が専門学です。専門的というのは、部分的ということです。専門学を学びますと、全体的な考えが持てなくなるのです。  医者は、自分は医者だから、宗教は分からないとか、哲学には関係がない、政治のことは知らないと言います。これは現代の学問の欠点なのです。現代学の欠点をよく承知して、学問をする必要があるのです。  病気は肉体が患うのではなくて、宇宙構造の一部に、病気の原因があるのです。呼吸機能は、呼吸するということが肺臓という姿になって現れているのです。地球があるのではなくて、宇宙が先にあるのです。そして次に地球があって、さらに人間があるのです。この順序を今の学問は間違えているのです。  次のような話があります。目の不自由な人が数人集まり象に触りました。ある人は鼻に触り、象とは長い管のようなものだと言いました。ある人は耳に触り、象とは大きな団扇のようなものだといいました。ある人はお腹に触り、象とはふわふわしたマットレスのようなものだといいました。またある人は足にさわり、象とは太い大木のようなものだといいました。ある人は尻尾にさわり、象とは細い糸を束ねたようなものだと言いました。ある部分だけを専門的に追求しますと、全体とはかなりかけ離れた見方になってしまうのです。専門学にはこのような致命的な欠陥があるのです。専門学をとことん追求した結果、化学兵器、核兵器を造ってしまったのです。科学の暴走を、政治が抑えられない。科学は政治が信用できないのです。それぞれ皆、勝手な研究をしていて、誰もその暴走を止められないのです。  専門学をつくったのは、ユダヤ人の学者たちです。ユダヤ人学者が、十三世紀以降に専門学をつくって世界に広めたのです。現代の白人文明は、ユダヤ人の文明なのです。ユダヤ人は、肉体的に人間が生活することだけを考えています。医学でも、肉体的な健康を第一に考えるのです。そういう考え方もありますが、これは現代文明の欠陥なのです。ダイナマイトを発明したのは、ユダヤ人ですし、核兵器を製造したのも、ユダヤ人学者です。その他、科学の先端をいく理論、技術は、ユダヤ人学者による案出です。もしユダヤ人がいなければ、今日のような絢爛豪華な文明を、成立しなかったのです。  般若心経は、肉体があるという小さなことだけを問題にしているわけではありません。人間存在を、全体的に取り上げているのです。般若心経は専門学ではなくて、全体学なのです。こういう考え方が、本当の学なのです。  現代文明は、行き詰まっています。原水爆の廃絶ができないのです。廃絶どころか、どんどん拡散しているのです。地球を何十回も破壊できるほどの原水爆をつくってしまった。なぜそんな愚かなものをつくっているかということです。国と国、民族と民族が、ただ自我意識によって喧嘩をしているのです。原子爆弾をつくらなければならない問題とは違うのです。  そのように、現代文明は行き詰まっているのです。これは専門学のおかげです。専門学を徹底すれば、地球そのものを破壊するような恐ろしい兵器をつくるところまで行ってしまうのです。遺伝子組替えやクローン人間製造の研究、生物化学兵器の果てしない研究は、人間と地球を破壊する所まで行ってしまうのです。誰も専門学の研究を止めることはできません。専門学を野放しにしたことが文明の致命傷になったのです。  専門学を基礎にして考えることが、現代の思考方式になっていますけれど、人間の生活は、専門学的に営まれているわけではないのです。皆様の生活には、政治的な面もあり、経済的な面もあり、芸術的な面もあるわけです。宗教的な面もあります。生活は、学問全体をひっくるめたようなものです。だから、専門学に一所懸命になったのが、文明が間違った原因なのです。  ユダヤ文明が困ったものなのです。私は決してユダヤ人を憎んでいるのではありません。とても優れた民族です。優秀だから悪いことを考えるのです。  専門学は、ユダヤ人の仕掛けたトリックです。専門学を世界に普及すれば、教育を支配することができる。世界の教育を支配すれば、文明全体が支配できるからです。こういった世界全体のあり方を、よく考えて頂きたいのです。ただ自分が生活していることだけを考えないで、現在の文明が間違っていることを、考えて頂きたいのです。  魂のことは、自分で考えるしかないのです。  病気はなぜあるのか。現在の物理的宇宙存在に、非常に大きな矛盾があるのです。つまり、現在の地球存在のあり方が、間違っているのです。だから、地球には地震があり、台風、洪水、旱魃、病気、砂漠、飢饉があるのです。  地球には大きな無理があるのです。これをもう少し小さく考えてみますと、肉体的に皆様が生きておいでになることに、矛盾があるのです。それが病気になって現れているのであって、そのことを大きな観点から考えて頂きたいのです。  般若心経には、人間が目で見ていることは、妄念だと教えているのです。だから大学で学理学説を研究した人は、般若心経をせいぜい勉強するといいのです。現代文明は、大きな幻覚に陥っているのです。五蘊という幻覚に陥っているのです。  私たちは、無条件で文明を信奉する必要はありません。人間のために文明があるのです。文明のために人間があるのではありません。学問の欠点が、文明の欠点になっている。これが西欧文明なのです。  こういうことをしっかりわきまえて、新しい世界観を創建する必要があるのです。本当の世界平和とは何か。本当の健康とは何か。霊魂の完成とは何かを見い出す必要があるのです。  般若心経の般若ハラミタという思想は、世界の文化の中で、最も優れたものです。しかし、般若心経は、命を与えることができないのです。間違っていることを空じることはできますけれど、信じることができないのです。何を信じていいのか分からないのです。  般若心経の空を、全世界の文明は、しっかり学ぶ必要があるのです。  現代の文明が、世界を滅ぼそうとしているのです。専門学の欠点が、全世界を行き詰まらせている。文明の行き詰まりが、政治の行き詰まりになっているのです。  このことをよく承知して、文明の概念をひっくりかえすような感覚を持つのです。そのためには、まず、空をはっきり体得する必要があるのです。本当の命は何であるか。魂とは何であるか。何のために生きているかを、しっかり考えて頂きたいのです。  生きているうちに命をつかまえないと、死んでからではどうにもならないのです。目の黒いうちに、命をつかまえるのです。文明の本質を作り替えるくらいの度胸がいるのです。   アメリカではだめです。イギリスもドイツも、ロシアもだめです。西欧文明はあてにならないのです。だから私たち日本人がやらなければならないのです。

(内容は梶原和義先生の著書からの引用)


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