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宗教が人間の霊魂をばかにしている

 宗教は人間の霊魂をばかにしているのです。日本には本当の命が分かった人が一人もいなかったのです。命とは何であるか。魂の実体とは何であるのか。これが全然分かっていないのです。

 日本文化の底の浅いこと、底が薄っぺらいことをよくご承知して頂きたいのです。世界の人間の歴史がどのように流れてきたのか。これから人間の歴史がどのように流れていくのか。

 人間の魂はどこから来たのであろうか。どこへ行くのか。このことを私はお話ししたいと思っているのです。ところが日本人はこういう話を聞いても、さっぱり理解する力がないのです。このことをよくご承知頂きたいのです。

 失礼ですが、皆様は人生問題とか、人間歴史の本質に関する問題についてお聞きになったことがないでしょう。日本にはこういう話をする人がいなかったのです。こういうことを書いた本もなかったのです。だから皆様がご存知ないのも当たり前です。

 皆様は五十年の経験とか六十年の経験に頼って、それでいいとお考えになっているようです。この世を去ったらそうは問屋がおろさないのです。

 天地自然の大原則が人間の魂になって、皆様の中に座っているのです。皆様は本気になって、謙遜な態度になって、自分の命を勉強するお気持ちになりさえすれば、神と同じくらいの能力を持つことができるのです。

 まず今までの自分の考えが完全に間違っていたということをご承知頂きたいのです。この心理状態を仏というのです。五蘊皆空、色即是空、究竟涅槃をはっきり認識することを仏というのです。成仏と言うのです。

 皆様は成仏していないのです。成仏しておいでになったら、もっと質問が出るはずです。成仏すると、初めて自分の霊魂がどうなるのか、自分の霊魂がどこへ行くのか、どうすれば自分の霊魂を正しく掴まえることができるのかという質問ができるようになるのです。これを仏というのです。

 本当の質問ができないというのは、皆様は成仏していないからです。ただの人間にすぎないのです。

 ただの人間というのは自分の霊魂の本質を全く心得ないで、自分の欲望の満足のために、自分の感情を満足させるために、利害得失を考えるために、何十年間か生きていらっしゃったということです。

 一体皆様の人生に何があったのでしょうか。どういうことを勉強したのでしょうか。商売のことは勉強されたでしょう。商売のことは勉強とは言わないのです。ただ仕事をしていただけです。

 勉強というのは命について真面目に考えることです。これが本当の意味での勉強です。

 皆様の生涯ですが、皆様の魂は生まれるまでに原形ができていたのです。それが肉体を持ったことによってこの世の業の真ん中へ放り出されたのです。そうして、本当にこの世の業と闘って、自分の霊魂の本来あるべき状態に帰ることができるかどうかを神がじっと見ているのです。

 皆様がこの世に生まれておいでになったのは、皆様が生まれたいと思ったからではありません。皆様がこの世にお生まれになったのは、皆様の意志によるのではないのです。従って自分の意志によって勝手に生きていてはいけないのです。

 自分の意志によって勝手に生きていても何もならないのです。ただ死んだ後に霊魂の審判を受けるだけです。死んだ後に皆様の人格は徹底的に裁かれることになるのです。人格が裁かれるのです。徹底的に裁かれるのです。

(内容は梶原和義先生の著書からの引用)


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